晩秋の奈良公園は、ただ紅葉が美しいだけではなく、景色・史跡・鹿たちのゆったりした空気が一体となった世界をつくります。朝の澄んだ空気の中を歩いても、夕陽に照らされた紅葉を眺めても、どこか懐かしい時間が流れます。
今回は、私が実際に歩いて良かった紅葉スポットを地図でわかりやすく紹介します。名所から少し静かなエリアまで、晩秋ならではの奈良をお楽しみください。
奈良公園の紅葉スポットマップ
地図に番号を振って、これから紹介するスポットの位置をわかりやすくまとめました。
歩いて巡る場合は、①吉城園→②東大寺大仏殿前 →③東大寺大仏殿裏側 →④東大寺二月堂 →⑤手向山八幡宮 → ⑥若草山麓 → ⑦春日大社 という順番がスムーズです。
ハイキングを楽しみたい方は、⑧春日山遊歩道を約50分歩いて若草山山頂へ行き、山頂からの景色を楽しんだ後、若草山ルート(入山料は150円)で麓へ下るルートもおすすめです。
さらに、⑨奈良春日野国際フォーラム甍(いらか)の庭園(無料)やその周辺の紅葉も見逃せません

吉城園(よしきえん)
庭園にはモミジが多く、晩秋には深い赤や橙に染まってしっとりとした秋の空気が広がります。苔むした地面と色づいた葉のコントラストが美しく、どこを切り取っても絵になる景色が続きます。



東大寺大仏殿前
東大寺の中でも特に晩秋らしさを感じられるのが大仏殿前の鏡池周辺です。池の縁を彩るモミジが水面に映り込み、静かな秋景色を作ります。


東大寺大仏殿裏の大仏池周辺
大仏殿裏手に広がる大仏池は、表側とは少し違った落ち着きがあります。晩秋には池そばの大きなイチョウが黄金色に染まり、足元には落ち葉の絨毯が広がります。池の周りには赤いモミジも点在し、黄色と赤のコントラストが鮮やかです。


二月堂(石段横の紅葉と舞台からの景色)
二月堂へ向かう石段脇の木々は深い赤や橙に染まり、参道全体が紅葉で彩られます。二月堂の舞台からの眺めは特に素晴らしく、眼下に広がる奈良の街並みを秋の澄んだ空気の中で見ると格別です。夕暮れ時は特に人気があり、西の空が赤く染まる様子を眺めに多くの人が訪れます。




手向山八幡宮
手向山八幡宮の紅葉は、奈良公園の中でも少し遅めに色づくようで、紅葉はこれからです。
境内へ続く参道の雰囲気も良く、ひっそりとした静けさの中に、ゆっくり深まっていく秋を感じられる場所です。
菅原道真公は、898年の秋に、宇多上皇のお供で、手向山八幡宮に参拝と言われています。その際に、石に腰をかけて、紅葉をながめたと伝わっています。
このたびは ぬさもとりあえず 手向山
もみじのにしき 神のまにまに
菅原道真
今回の旅は急な旅で、神様に捧げる幣(ぬさ)を用意する間もありませんでした。手向山のもみじを捧げますので、神様の御心(みこころ)のままにお受け取り下さい。



若草山のふもと
少し前まで、若草山の二重目のわらびなどが独特な色を作り出していました。今はふもとのもみじと一重目の芝の景色を楽しめます。



春日大社北側の水谷川(みずやがわ)周辺
春日山原始林に始まり、春日大社境内の北側を流れる水谷川(みずやがわ)周辺は、静かな森の空気が心地よい散策スポットです。
このあたりで特に人気なのが、外国人観光客に大人気の水谷茶屋(みずや茶屋)。
藁屋根の古風な建物に、晩秋になるとモミジがみごとに色づき、和の情緒あふれる景色が広がります。
11月29日現在、ここの紅葉はまだ始まったばかりで、茶屋の佇まいと赤く染まりはじめた葉がよく馴染んで、写真を撮りたくなるような雰囲気に。
鹿たちがいつもたむろしていて、モミジ・茶屋・鹿がそろった「奈良らしさ満点」の光景を楽しむことができます。


春日山原始林を見ながら若草山山頂までハイキング
ふもとの水谷(みずや)茶屋から若草山山頂までは、約50分ほどのハイキングコース(春日山遊歩道)が伸びています。
春日山原始林の紅葉を眺めながら歩く道は、森の空気が心地よく、ゆっくり散策するだけでも秋の深まりを感じられます。
山頂に着くと、目の前に広がるのは奈良の街を一望できる大パノラマ。
帰りは、入山料150円を払って若草山ルートから下るのもおすすめ。
若草山の斜面越しに奈良の風景を眺めながら下っていく時間は、ハイキングの締めくくりにぴったりの心地よさです。






奈良春日野国際フォーラム甍の庭園とその周辺
奈良春日野国際フォーラム甍の庭園は、比較的静かに紅葉を楽しめるエリアです。庭園内には点在するモミジが赤や橙に色づき、建物の落ち着いた雰囲気とよく調和します。なお、大きな大会等で館内・庭園の入場が制限されることがあるので、訪れる際は事前に確認してください。
館前の春日野園地では、鹿ともみじの紅葉、そして遠景に大仏殿を望むことができます。






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