奈良に春の訪れを告げる行事として知られる「お水取り」。
正式には「修二会(しゅにえ)」といい、二週間にわたって人々の過ちを懺悔し、世の中の平和や豊作を祈る大切な法要です。
天平勝宝4年(752)に、東大寺を開いた良弁(ろうべん)の弟子である実忠(じっちゅう)によって始められました。
それ以来、1275年もの間(令和8年現在)、一度も途切れることなく続いている、たいへん歴史のある行事です。
開催概要
催事名称: 東大寺二月堂 修二会(お水取り)
開催日 : 2026年3月1日(日)~3月14日(土)
開催場所: 東大寺 二月堂
お松明(おたいまつ)点火時間
3月1日~11日 19:00~(お松明10本、約20分間)
※土日は混雑が予想されます。
※二月堂下芝生(竹柵内)や広場がいっぱいになれば、第2拝観所への誘導になります。
第2拝観所もいっぱいになれば、以後はお松明を見ることはできません。
3月12日 19:30~(お松明11本、約45分間)
※この日は大混雑が予想されます。
※一方通行で順次移動しながら拝観となるため、短時間の拝観になります。
3月13日 19:00~(お松明10本、約20分間)
※二月堂下芝生(竹柵内)や広場がいっぱいになれば、第2拝観所への誘導になります。
第2拝観所もいっぱいになれば、以後はお松明を見ることはできません。
3月14日 18:30頃(お松明10本、約10分間)
※短い時間でお松明が連続して上がっていき、欄干に横一列10本並びます。
※令和8年は土曜日ですので、例年以上の混雑が予想されます。
※二月堂下芝生(竹柵内)や広場がいっぱいになれば、第2拝観所への誘導になります。
第2拝観所もいっぱいになれば、以後はお松明を見ることはできません。
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アクセス

JR奈良駅から東大寺二月堂までの行き方
東大寺二月堂までJR奈良駅から徒歩で行く場合は、約3km、45分です。
バスで行く場合は、JR奈良駅東口の2番バス乗り場から発車するバス(市内循環外回り又は春日大社本殿行)に乗り、「東大寺大仏殿・春日大社前」又は「東大寺大仏殿」で降ります。ここが東大寺大仏殿参道の入口ですので北に向かって歩くと南大門、そして大仏殿前鏡池があります。この池の手前を右手(山側)に向かいます。
近鉄奈良駅から東大寺二月堂までの行き方
東大寺大仏殿まで近鉄奈良駅から歩く場合は、約1.7km、25 分です。
バスで行く場合は、JR奈良駅東口の2番バス乗り場から発車するバス(市内循環外回り又は春日大社本殿行)に近鉄奈良駅バス停から乗り、「東大寺大仏殿・春日大社前」又は「東大寺大仏殿」で降ります。ここが東大寺大仏殿参道の入口ですので北に向かって歩くと南大門、そして大仏殿前鏡池があります。この池の手前を右手(山側)に向かいます。
修二会(しゅにえ)とは
東大寺二月堂で行われる修二会(しゅにえ)の正式な名前は、十一面悔過(じゅういちめんけか)法要です。
二月堂の本尊・十一面観音菩薩の前で、日々のあやまちを懺悔(ざんげ)し、災いを取りのぞき、幸せを願う行事です。
もともとは旧暦2月1日から始まったため、「二月に修する法会(2月に仏教の法要を行う行事)」という意味で修二会(しゅにえ)と呼ばれるようになりました。
東大寺が戦火などで大きな被害を受けた時でも、この修二会だけは一度も途絶えることなく続いてきました。
お松明(おたいまつ)
修二会(しゅにえ)を代表する行事が「お松明(おたいまつ)」です。
練行衆(れんぎょうしゅう)が二月堂へ上がるとき、その足元を照らすために巨大な松明が灯(とも)されます。
松明を担ぐのは僧侶ではなく、「童子(どうじ)」と呼ばれる世話役の人々です。
竹の軸に杉葉を差し込み、一本一本手作りで準備されます。
● 通常日(1~11日・13日・14日)
長さ約6m/重さ約40kg
● 3月12日の籠松明(かごたいまつ)
長さ約7~8m/重さ約60kg以上
舞台から大きく振り出される炎と、夜空に舞う火の粉。
火の粉を浴びると無病息災のご利益(ごりやく)があるとされ、落ちた杉葉も縁起物として大切にされます。
お水取り(お香水汲み)|3月12日深夜
3月12日深夜(13日午前1時半頃)には、「お水取り」が行われます。
若狭井(わかさい)という井戸から、本尊に供える「お香水(おこうずい)」を汲み上げる儀式です。 この行事があることから、修二会(しゅにえ)は「お水取り」とも呼ばれるようになりました。
若狭井は、二月堂の階段下の小さな建物の中にあります。
奈良の春は、この水とともに訪れるといわれています。
練行衆と別火
12月16日の良弁(ろうべん)僧正の命日に、翌年の修二会を勤める11名の僧侶「練行衆(れんぎょうしゅう)」が発表されます。
2月20日からは「別火(べっか)」と呼ばれる前行が始まり、 俗世間から離れて心身を整え、3月1日からの本行に備えます。
別火とは、一般の生活から離れ、火や食事を別にして清浄な環境で過ごす“隔離された修行期間”のことです。
そして3月1日から14日まで、二月堂で厳しい行が続きます。

1250年以上ものあいだ、一度も途切れることなく続けられてきた修二会(しゅにえ)。
人々の過ちを懺悔(ざんげ)し、世の中の平和や五穀豊穣(ごこくほうじょう)、無病息災(むびょうそくさい)を祈るこの法要は、時代が移り変わっても変わることなく受け継がれてきました。
二週間にわたる厳しい行と祈りの積み重ねこそが、この行事の本質です。
長い歴史と祈りを今に伝えるこの行事とともに、奈良の春は静かに訪れます。


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