世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産で、修験道の総本山として知られる 金峯山寺(きんぷせんじ) では、毎年2月3日の節分の日に、伝統行事 「節分会・鬼火の祭典」 が盛大に営まれます。
最大の特徴は、全国でも極めて珍しい 「福は内、鬼も内」 と唱える 鬼の調伏式(ちょうぶくしき)です。
追い払う存在としての「鬼」ではなく、迎え入れ、仏法によって善なる存在へと導く という、金峯山寺ならではの精神を今に伝える節分行事です。
修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が鬼を教化したという故事に基づき、千年以上にわたり受け継がれてきたこの法会は、炎と祈り、鬼踊りが融合する壮大な宗教儀礼として、多くの参拝者を魅了しています。
開催概要
行事名: 節分会・鬼火の祭典
開催日: 令和8年(2026年)2月3日(火)
時 間:
9:30頃 日数心経(天下泰平・除災招福を祈る般若心経の読誦)
11:00頃 星供秘法・鬼の調伏式・鬼踊り
12:00頃 採灯大護摩供(巨大な護摩壇に火が灯され、厳粛かつ壮大な祈祷)
13:00頃 福豆まき
場 所: 金峯山寺 蔵王堂(奈良県吉野郡吉野町吉野山2498)
拝 観: 見学自由(蔵王堂拝観料別途)
お問い合わせ: 0746-32-8371(金峯山寺 寺務所)
アクセス
電車・ロープウェイ
近鉄「吉野駅」下車 → ロープウェイ「山上駅」 → 徒歩 約10分
※ロープウェイの運行状況は事前にご確認ください。
※代行バスの運行については吉野大峯ケーブル自動車株式会社の公式情報をご確認ください。
徒歩
近鉄吉野駅より 徒歩 約30分(健脚向け)
駐車場
吉野山観光駐車場(下千本駐車場)は、令和7年10月1日より通年有料となりました。
金峯山寺 節分会・鬼火の祭典とは
金峯山寺の節分会は、修験道の開祖 役行者(えんのぎょうじゃ) が、法力によって鬼を調伏し、仏法を説いて弟子にしたという故事に基づき、千年以上にわたり受け継がれてきた伝統法会です。
蔵王堂での法要の後、「鬼火の祭典」と呼ばれる 鬼の調伏式 が執り行われます。
この調伏式は、全国の節分行事の中でも極めて珍しい形をとり、鬼を追い払うのではなく、迎え入れて教化する という思想が貫かれています。
鬼の調伏式「福は内、鬼も内」
一般的な節分では「鬼は外、福は内」と唱えますが、金峯山寺では 「福は内、鬼も内」 と唱えます。
これは、全国から追われてきた鬼を受け入れ、
経典の功徳と法力、そして参拝者の撒く豆によって、荒れ狂う鬼を善なる存在へと導く という、金峯山寺独自の教えを表しています。
法要の後、境内では 採灯大護摩供 が厳修され、燃え盛る護摩の炎の周囲で、改心した鬼たちが 喜びの「鬼踊り」 を舞う、幻想的で迫力ある光景が広がります。
まとめ

金峯山寺の節分会・鬼火の祭典は、
「鬼を排除する」のではなく、「鬼を救う」 という、日本でも極めて珍しい思想に基づく節分行事です。
修験道の聖地・吉野山に響く読経の声、燃え盛る護摩の炎、そして鬼踊り。
そのすべてが一体となった光景は、他では決して味わえない深い感動を与えてくれます。
奈良・吉野の冬を代表する伝統行事として、ぜひ一度、その迫力と祈りの世界を体感してみてください。



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