古都奈良の秋に行われる「鹿の角きり」は、江戸時代から約350年にわたり続く伝統行事です。
奈良のシンボルである「神鹿(しんろく)」と人々の共生の中で受け継がれ、毎年秋になると多くの観光客が訪れます。
雄鹿の角を切ることで、人や他の鹿への事故を防ぐ目的もあり、人と鹿が共に生きる知恵として今も続けられています。
開催情報
- 開催日程 2025年11月8日(土)・9日(日)
11:45~15:00(開場11:15/最終入場14:30) - 開催場所 春日大社境内 鹿苑(ろくえん)の角きり場(奈良公園内)
春日大社参道を進むと左手に万葉植物園の入口が見えてきます。その反対側の右手が入口です。 - 観覧料(当日券のみ)
大人(中学生以上):1,000円
こども(小学生):500円 - 主な注意事項
小雨決行・荒天中止
完全入れ替え制
三脚の使用は禁止 - 駐車場
なし - お問い合わせ先
一般財団法人奈良の鹿愛護会
TEL:0742-22-2388

アクセス
JR奈良駅から鹿苑(ろくえん)の角きり場までの行き方
鹿苑(ろくえん)までJR奈良駅から徒歩で行く場合は、約2.4km、35分です。
バスで行く場合は、JR奈良駅東口の2番バス乗り場から市内循環外回りのバスに乗り、「春日大社表参道」のバス停で降ります。ここから徒歩7分です。
近鉄奈良駅から鹿苑(ろくえん)の角きり場までの行き方
鹿苑(ろくえん)まで近鉄奈良駅から歩く場合は、約1.6km、約25分です。
バスで行く場合は、近鉄奈良駅1番バス乗場から市内循環外回りのバスに乗り、「春日大社表参道」のバス停で降ります。ここから徒歩7分です。
鹿の角きりの流れ
安全祈願
行事は春日大社の神職による安全祈願祭から始まります。角きり場が清められ、行事の無事が祈られます。
入場・追い込み
勢子(せこ)と呼ばれる人たちが赤旗を持ち、雄鹿を角きり場に追い込みます。太鼓の音が鳴り響き、観客の熱気が高まります。
取りおさえ
勢子たちは巧みな連携で鹿を捕らえ、「十字(じゅうじ)」と呼ばれる捕獲具を使って角を押さえ込みます。鹿を傷つけないよう、慎重に縄をたぐり寄せて捕まえます。
鹿の角を切る
捕らえられた雄鹿はゴザの上に寝かされ、神官役が水差しで気を静めます。ノコギリで角を切り落とした後、その角は神前に供えられます。
なお、この時期の角には血管や神経は通っていないため、痛みや出血はありません。爪を切るのと同じです。翌年には再び新しい角が生えます。
鹿の角きりの歴史
「鹿の角きり」は、1672年(寛文12年)、奈良奉行・溝口信勝の命令によって始められました。
秋の発情期に気性が荒くなった雄鹿が人々に危害を加える事故があり、それを防ぐために興福寺に鹿の角きりが要請されたのが始まりです。
当時は町中に鹿を追い込み、木戸や竹矢来で囲って角を切っていました。町家の格子越しに見物する人々で賑わい、「鹿格子」という言葉も生まれました。

古都・奈良の秋を告げる「鹿の角きり」は、鹿と人との共生を象徴する貴重な伝統行事です。
勢子たちの迫力ある動きと、雄鹿の勇ましい姿は一見の価値あり。
歴史を感じながら、奈良ならではの秋の風物詩をぜひ体感してみてください。



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